エビアン、ユリアージュ、アベンヌなど乾燥対策に役立つフランスのスプレーミスト特集

立冬も過ぎ、肌の乾燥が気になる季節。

マスクを外した時や暖房の効いた空間に足を踏み入れると、お肌がパリッとする感覚を味わうことが多くなりました。

温泉水や湧水をボトルに詰めたスプレータイプのミスト状化粧水を活用している方も多いのでは？

あまりにも有名なスプレーミストはいくつかありますが、よく考えてみるとフランス産が多いよう。

今回は、そんなフランスの温泉水や湧水由来のスプレーミストに焦点を当てた特集です。

なぜフランス産のスプレーミストが多いの？

何気なく使っているスプレーミストも細かくみると違いがあることがわかりました。

ただの「水」ではなく、乾燥対策の成分やお肌を鎮静してくれる有効性も。

そもそも、フランスには「デルモコスメティック」という医療とコスメの間に位置するカテゴリーがあります。

大まかに言うと、薬局で購入できるコスメのこと。

フランスの薬局では、どれを選ぶか迷っていると薬剤師さんがカウンセリング後に、その人にあったデルモコスメを選んでくれるそう。

また、温泉が盛んなフランスでは各地にスパがあり3週間ほど期間をとって、滞在型の治療を受けることができます。

日本の湯治と似ていますね。

フランスの温泉地は「Les-Bains（レ＝バン）」と呼ばれ、これは「浴場」の意味。

有名なアベンヌ地方などはアベンヌ・レ＝バンと呼ばれ、都市名が銘柄になっているところも多いのです。

エビアン、ビオデルマ、ユリアージュ、ラ ロッシュ ポゼ、アベンヌ…

これらは全てフランスのブランド。

各地の水をボトリングし、その恩恵を手軽に受けられるスプレーミストが浸透しているようです。

日本で言えば「温泉のもと」と呼ばれる入浴剤のような存在ではないでしょうか。

フレンチアルプス天然の湧き水エビアン「フェイシャルスプレー」

エビアンフェイシャルスプレー  150g  1,150円（税込）

飲用水のミネラルウォーターが日本でも有名なエビアン。

2020年で日本上陸35周年を迎えた、あまりにもメジャーなフランスの硬水です。

このエビアンも源泉による「温熱療法」や流行のスパ地としての歴史を持っていることをご存知ですか？

エビアン・レ＝バンの町で発見され、1878年には「健康上有益な水」としてフランス国立医学アカデミーで認定されています。

世界有数の自然保護区・フレンチアルプス。

エビアンの水源地はその標高850メートルに位置する台地にあります。

氷河期に形成された地層の中を、約15年の歳月をかけてゆっくり流れることで、天然のミネラルをたくわえたミネラルウォーターに。

フランスで「ナチュラルミネラルウォーター」と呼ばれるのは、加工をせずに自然のままの状態であることが条件です。

潤いを閉じ込める役割のカルシウムイオンが豊富なエビアン

エビアンフェイシャルスプレー成分は、ミネラル含有の高い硬水として有名。

特に、潤いを閉じ込める役割のカルシウムイオンが豊富です。

1リットルあたりの割合は、

• カルシウムイオン：80mg
• マグネシウムイオン：26mg
• ナトリウムイオン：6.5mg
• カリウムイオン：1.0mg

です。

日本での「エビアンフェイシャルスプレー」は“導入化粧水”での販売。

洗顔後にたっぷりと顔に吹きかけると、次のステップの化粧水、美容液を馴染みやすくしてくれる働きがあります。

皮膚科学から生まれたビオデルマ「イドラビオミストウォーター」

イドラビオ ミストウォーター  300mL　3,080円（税込）

フランスのリヨンに本拠を置くビオデルマ。

ビオデルマ（BIODERMA）の名前は、Biology（生物学）+Dermatology（皮膚科学）に由来しています。

複数の国立研究所の協力のもと、40年以上に渡り皮膚と身体のはたらきについて研究を続け、肌にもともと存在する成分、または素肌に近い成分をできる限り採用したスキンケアブランド。

乾燥敏感肌のためのシリーズであるイドラビオのひとつに「ミストウォーター」があります。

他のブランドと違い、温泉水や湧き水ではありませんが、皮膚科学的に保湿を高める成分を配合。

保湿力を高めるための独自成分を配合したビオデルマ

「イドラビオ ミストウォーター」には保湿力を高めるために、

• マンニトール
• キシリトール
• ラムノース

の3種をブレンドしたビオデルマ独自の成分「D.A.F」が配合されています。

「D.A.F」は複合体保湿成分で、敏感肌のために優しい処方を考慮した研究結果の賜物。

販売の部類は“保湿化粧水”で、潤いに特化した作りです。

ミネラルの含有率が高い「ユリアージュ ウォーター」

ユリアージュウォーター  150mL　1,650円（税込）

ユリアージュは南フランスに位置するユリアージュ・レ＝バンのブランド。

約75年の歳月をかけて湧き出す、ミネラルが豊富な温泉水です。

1823年にスパステーションが創設されるほどの深い歴史。

1877年にはフランス医学アカデミーがユリアージュ温泉水の治療効果を正式に認証しました。

それ以来、ココ・シャネルなど多くのセレブが訪れる保養地として有名です。

ミネラルリッチ温泉水ユリアージュ

「ユリアージュ ウォーター」は、源泉からそのまま無菌室でボトリングしたユリアージュ温泉水100％。

温泉水含有成分1リットルあたり

• 塩化物：3,500mL
• カルシウム：600mg
• 亜鉛：160μg
• 硫酸塩：2,860μg
• マグネシウム：125mg
• マンガン：154μg
• ナトリウム：2,360mg
• カリウム：45.5mg
• 銅：75μg
• ケイ素：42mg
• 鉄分：15μg

を含んでいます。

顔に吹きかけて唇を舐めると、しょっぱさを感じる「ユリアージュ ウォーター」。

たくさんのミネラルが含まれている証拠です。

スプレーすると、顔だけ温泉に入っている気分になります。

肌に優しいセレンを豊富に含むラ ロッシュ ポゼ 「ターマルウォーター」

ターマルウォーター 150g　1,650円（税込）

ラ ロッシュ ポゼは、フランス中西部のラロッシュポゼ村が起源の温泉水をもとにしたブランド。

1997年に実施された地質調査により、ラロッシュポゼ村の湧水は、この地方の特別な地層から1700年かけてゆっくりにじみ出た水と判明しました。

その湧水を無菌室でボトリングしたスプレーミストが「ターマルウォーター」です。

「ターマル」は英語の「サーマル」で温熱のこと。

村にはフランスNo.1の皮膚科学的ターマルセンターとされるラ ロッシュ ポゼ ターマルセンターがあり、3週間滞在しながら、温泉水を利用したスキンケアプログラムを受けることができます。

皮膚をすこやかに保つセレンが主な成分であるターマルウォーター

「ターマルウォーター」の一番の特徴は、セレンを含んでいること。

セレンはミネラルの一種で、体内酵素などのタンパク質の構成成分です。

ターマルウォーター1リットルあたり

• 重炭酸塩：396mg
• カルシウム：140mg
• ケイ酸塩：30mg
• セレン：60μg
• 亜鉛：22μg
• 銅：5μg
• ペーハー：7

を含んでいます。

スプレーすると、肌に当たるミストがとても優しい印象。

じわりじわりと馴染んでいくのが、ターマルウォーターの特徴です。

アベンヌにしか生息しないバイオ成分を含む「アベンヌウオーター」

アベンヌウオーター 300g　2,420円（税込）

アベンヌの歴史は1736年まで遡ります。

地元の領主が、野生の馬たちが温泉に入って身体を休めていることを発見したのが始まり。

その後、アベンヌ村の住人たちも温泉を利用するようになりました。

1772年にモンペリエ医学アカデミーがアベンヌ温泉水の医学的特性を論文で承認。

そして、1975年に化粧品メーカーのピエールファーブル社が源泉を買い取り、スキンケアブランドとしての研究、開発が始まります。

アベンヌ温泉水にしか存在しない特殊な成分が肌をサポート

• 肌を潤すためのカルシウムと、それを角質層に運ぶマグネシウムが2:1の黄金比で入っている
• 肌を穏やかな状態に導く二酸化ケイ素が豊富
• 肌を土台から整える微量元素の亜鉛、ストロンチウム、リチウムを含む
• バイオ成分「アクアドロミアエ」が皮膚を健やかに保つ

アベンヌウオーターの特徴は、何と言っても「アクアドロミアエ」。

アベンヌ温泉水にしか存在しない特殊な細菌で、お肌に恩恵をもたらしてくれるバイオ成分の源と言われています。

どのスプレーミストも、その土地ならではの特性を活かしながら、お肌を整えてくれることがわかりますね。

顔だけでなく、お風呂上がりに全身にスプレーしてボディケアに使うのもおすすめです。

温泉水や湧き水としての化粧水は、つけた瞬間に即効性を感じるわけではありません。

でも、日本の湯治と同じように使い続けることで、お肌が上向きになっていくのに気付くはず。

何より、手軽に携帯でき、たっぷり使えるのが嬉しいです。

これからの季節の乾燥対策として、お気に入りのスプレーミストを探してみて。

※本記事に記載した価格の税率は記事公開日に由来します。